訪問看護は、看護師を中心に理学療法士などが利用者の自宅に訪問し、医療ケアや医療機器の管理、リハビリや家族等も含めた精神的なサポートを提供してくれるサービスです。
自宅に看護師などの専門資格保持者が訪問してくれるのは、とても便利なサービスに思えますが、利用者にデメリットはあるのでしょうか。
訪問看護の利用者のデメリット
病院に入院することや外来に出向かなくても、看護師という専門資格を持つスタッフが自宅まで来て医療ケアをしてくれることや医療機器の管理などをしてくれるのはとても便利で、メリットしかないように思えますが、デメリットがあるのも事実です。
以下で、主なデメリットをご紹介します。
医療機関とは異なる限界
病院やクリニックには高度な医療機器もあり、医師や複数の看護師もいます。
訪問看護では持ち歩ける医療機器や道具に限界があり、自宅に備わっている医療機器などを使用するのに留まるため、医療機関と同レベルの看護は受けられません。
また、在宅診療とは異なり、医師は訪問できないので、医師による診療は受けられません。
あくまでも看護師または理学療法士などによるケアになるので、より高度な医療を受けたい時には限界があります。
医療機関であれば、複数のスタッフが待機しているのが基本で、緊急時や病状が悪化した場合には、医師や複数の看護師などが対応してくれます。
これに対して、訪問看護では看護師2名体制での対応が基本となり、より多くのスタッフでのケアは難しいの現状です。
回数制限や利用制限がある場合も
訪問看護は、医療保険を利用する場合は原則として週に3回まで、介護保険を利用する場合には要介護度や要支援度に応じた利用限度額の範囲でしか利用ができません。
つまり、希望するだけ、無制限に利用できるわけではありません。
もし、制限なく利用したい場合には、公的保険の適用の対象外となり、全額自費など高額の費用を払う必要が生じます。
すぐに来てもらえない場合も
定期訪問は、病状や地域などにより訪問のスケジュールが決められており、好きな時に来てもらえるわけではありません。
緊急訪問の場合、訪問看護事業所に待機している人数により、ほかの対応があるなどすると、すぐに来てもらえないリスクがあります。
費用の加算がある場合も
定期訪問以外に時間外利用をすると、費用が加算されます。
夜間早朝加算や24時間対応体制加算など、緊急の利用は通常の料金では利用できないので注意が必要です。
ただし、1ヶ月あたりの上限額が決められているので、支払いが困難になるような高額請求にはなりません。
訪問看護師との相性が合わないリスク
訪問介護を利用すると、定期的に訪問するスタッフが固定されるケースも少なくありません。
異なるスタッフが来る場合も、1つの訪問看護事業所に所属するスタッフに限られます。
基本的に親身で誠実で専門的なサービスを提供してくれるスタッフが揃っていますが、人と関わる以上、どうしても相性が悪いなどの問題も生じます。
家族との相性は良くても、本人が気に入らないといった場合もあり、外来の病院やクリニックと異なり、簡単に訪問看護事業所を変更できない点や訪問するスタッフを変更できない点はデメリットの一つと言えるでしょう。
まとめ

訪問看護の利用者のデメリットとして、病院など医療機関で受けるレベルの看護は受けられないこと、訪問回数や訪問日時などに制約を受ける場合があること、費用加算のあるケースがあること、相性が合わない場合があることなどが挙げられます。
デメリットもしっかりと理解したうえでお願いしましょう。
以上、訪問看護の利用者にデメリットはあるのかについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。